みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

道端の経済学②

政府による緊急事態宣言が解除(都内はまだ「東京アラート」が発令されているものの)されて約2週間が経過し、まちも徐々にだが、以前のにぎわいを取り戻しつつある。

にぎわいと言っても定量化するのは難しい(例えば、「コロナ前の80%の人出」でも、上野のアメ横と地方都市ではニュアンスが異なるだろう)が、まち毎のにぎわいの源泉は存外重なりが多いのではないかと想いを巡らしてみた。

 

まず第一に、そのまち(商店街)の①お店の種類の多さ=多様性が挙げられる。昔ながらの八百屋、パン屋、豆腐屋、銭湯、喫茶店、魚屋、花屋、床屋、靴屋、不動産屋、居酒屋などは勿論、ファストフード店、コンビニやスーパー、インテリアショップ・セレクトショップ、雑貨屋、古着屋などもまちの大事な構成要素である。

次に、②年齢層・性別の広がりを挙げてみる。これはどういうことかというと、一つの年齢層や性別のニーズに特化することなく、万遍無くあらゆる年齢層・性別に対応できていることを意味する。なお、敢えて特定の年齢層や性別にフォーカスすることで、他のまちとの差別化を採る戦略も大いにありえることである(ex.”おばあちゃんの原宿”=巣鴨)。

最後に、③それぞれのお店の開いている時間帯(を足した長さ)を挙げたい。朝早くから開いているのはパン屋や豆腐屋、魚屋、八百屋といった生鮮食品で、お昼前になれば大部分のお店は開き、最後に開くのは居酒屋やチェーン店といった具合である(この点、午前中でほぼすべての営業が終了する旧築地は特殊であった)。まちによっては、すべての店の営業時間を並べてみると24時間のうちかなりの時間が開いていることもあるだろう(注:24時間営業のコンビニは考慮の対象外)。

 

以上あくまでも私論であるが、①から③(他にもあればそれも加えて)を数値化し、それらを掛け合わせたものを「にぎわい指数」とするならばより客観的に計測することができるのではないかと思った次第である。

長い間「臨時休業」とあった貼り紙が「元気に営業中!」となれば、お店を応援したくなるのもまた人情なのだ。