みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

FIAグローバルデリバティブ取引所ランキング‗取組高ベース(2020年6月末時点)

データは少し古いが、今月5日に米国先物業協会(FIA)より2020年6月末時点における取組高(未決済約定)ベースのグローバルデリバティブ取引所ランキングが公表された。先日公表された主として当該市場の流動性を示すとされる取引高ベースとは性格をやや異にし、取組高ベースは当該市場における潜在的なヘッジニーズを体現する指標とされる。

  • 清算機関(注:国法取引所ではないため取引高はなし)である米オプション・クリアリング・コーポレーション(略称OCC。なお、米通貨監督庁(OCC)とは別組織;OCCの取組高は全米の複数取引所におけるオプション取引取組高を合算した数値)が前年同期比14.5%増の3億1,830万5,712枚と、2位(独Eurex)以下を引き離し独走状態。取引高の多いアジア・パシフィック取引所(中国(含む香港特別行政区)、インド、及び韓国勢)は総じて後退し、取組高では欧米勢に一日の長がみられる。内訳等の詳細については、【下表】を参照。
  • 特に、取引高ベースではやや劣後する汎欧Euronext(HQは蘭アムステルダム、23位)やスペインのMEFF(30位)だが、取組高ベースでは1,772万9,686枚(6位)及び934万4,330枚(11位)と大いに善戦。
  • 取引高ベースと同様、ブラジルのB3(3位、旧BM&Fボベスパ)は2割増、更にはトルコ・イスタンブール取引所(8位)の取組高に至っては前年同期比90.2%増の1,055万7,070枚と躍進。
  • 国内勢について、OSE(JPXグループ。含むTOCOM)は本年6月末時点の取組高が412万6,297枚に止まった。なお、東京金融取引所は同167万7,837枚、大阪堂島商品取引所は同3,297枚となっている。

 

<表:FIAグローバルデリバティブ取引所ランキング‗取組高ベース(2020年6月末時点)>

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FIA‗H1‗2020‗OpenInterestbase

出典)FIAウェブサイトのデータをもとに、筆者にて作成・一部加工

 

参照)FIAウェブサイト

http://file:///C:/Users/user/Desktop/Q2%202020%20ETD%20Volume%20Trends_8-5-20_FINAL%20handout.pdf