地図を見てから気になっていたその山の名前は、七時雨(ななしぐれ)。
県北に位置するこの山は、曰く、「一日に七回も時雨れる」ことに由来するとか。
天気が落ち着いたのを見計らい東北自動車道経由で国道282号線を北上、一路七時雨山を車で目指す。人生初の2つのピーク(北峰・南峰)をもつ双耳峰(そうじほう、1番目の写真)である。名前に加えて、ますます以ってカッコイイ。西根寺田登山道(※)入口は、六角牛山(登山⑥)と同じで分かりにくいうえに途中からオフロード。もう、車は4WDのあるスバルに限る!w
※ 通常は県道30号線沿いにある田代平登山道(トイレ有)又は七時雨山荘から登るのがメインルート。
登山道入口で装備を整え、いざ七時雨山へ。アプローチはなだらかで道端にツキノワグマの糞がところどころに落ちているのを除けば、大人しいイメージ。中でも登山道にあるブナ林はこれまでに登った山の中でも1、2を争うほど見事なものだった。あれこれしているうちに山頂まで270mの標識(3番目の写真)を見て、心が逸る。
しかし、この山の恐ろしいところはここからだった。なんと、ここからゴツゴツとした岩場が突如として出現し、角度は一気にきつくなる(4番目の写真)。気づいたら猛烈な直登になっていて、後ろを振り返ると遙か遠くに岩手山が望める。そう、六角牛山と同じで七時雨山もとんでもない”ツンデレ”山だった。ヒイヒイ言いながら格闘を続けること30分弱、ようやく頂上(南峰1,063m)へ。
大して高くはないが、空が近い。オニヤンマやアキアカネ、ミツバチが飛び交う頂上は、まるで楽園のよう。景色の綺麗さと相まって、某コンビニで買ったざるとろろ蕎麦は過去最高に美味しかった。北峰(1,060m)へも峰伝いに制覇し、大満足。北峰に証拠写真を撮った際に帽子を忘れて再度行くはめになったのと、前日の雨でぬかるむ帰りの登山道で足をとられて3回ほどすっ転んだのはともにいい思い出となった。
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