みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

登山⑰_烏帽子岳(乳頭山)

秋田駒ケ岳(登山②)を登った時から、「特徴的な形の山だなー」と思っていた烏帽子(えぼし)岳。今回は、存分に初秋の紅葉を楽しもうと国見温泉とは反対側にある葛根田(かっこんだ)川上流の滝ノ上温泉からアタックすることに。

 

県道212号線を遡り、滝ノ上温泉の麓にある烏帽子岳登山口へ。道すがら、ガイドさんから「今回のコースはちょっと厳しいよ」と聞いていたので念入りに装備を確認し、いざ参らん。と、のっけから急坂の連続で体力を奪われる。途中、朝一で乳頭温泉から三ツ石山(登山④)経由で松川温泉まで縦走するという若い女性2人組に出会い、そのアグレッシブさに鼓舞される。これは私も負けてはいられない!

暫く登ると視界が開け、白沼(2番目の写真)がその姿を現す。まだまだ先は遠いので、息を整えてすぐに出発。ここからが一番の難所、通称マムシ坂(3番目の写真)だ。運よく名にあるマムシこそいなかったものの、ガレ場とゴロゴロと大きな岩が連続し、高所恐怖症の私にはガクブルの場所だった。。。orz そこを抜けると樹林帯に入り、暫くなだらかな道が続くので体力を回復させる。だが、まだ今回のターゲットの姿は影も形も見えない。もう、どんだけー!

 

涼しい風が吹き抜ける稜線(4番目の写真)を急ぎ足で駆け上がり、延々と続く草地を進む。何人かの登山者とすれ違うが、「ガスってて烏帽子は見えなかったよ」という残念な情報を耳にし心が折れそうになるものの、ここまで来たのだからと自分に言い聞かせる。と、すーっとガスが引きはじめ、ふと目をやると烏帽子岳(5番目の写真)の凛々しい姿が!!もう、感動でその場で固まってしまった。

晴れているうちにこの山に行きたいと疲れてくたくたな足を叱咤し、最後のアプローチへ。何とかガスが来る前に頂上(1,478m)へとたどり着き、目の前に広がるは秋田・岩手を見渡す雄大なパノラマ。辛かったけど、本当に登ってよかった。烏帽子岳からのご褒美だと思ってしばし堪能した後に、下山の途へ。

さて、帰りのマムシ坂手前で、笹藪の向こうの木立でガサガサと大きな音がしたので仕事熱心な森林管理官がいるものだなー(←アホ)と呑気に思っていると、ガイドさんが「あれ、ツキノワグマ、成獣!!笛鳴らして、あと大声出して!!!」というので慌てて笛を吹きならす。周囲を警戒しながら、マムシ坂を駆け降りる。いや、高所恐怖症もツキノワグマというもっと大きい危機の前には引っ込んでしまうものなんだな。色々あったけれど、無事に滝ノ上温泉にたどり着くともはや体力ゲージはほぼゼロに。いや、マジで厳しいコースだったw 勿論、その後は滝ノ上温泉に肩まで浸かり、生きている実感をそれはふかーく噛み締めたのでした。

 

■備考:日本三百名山、東北百名山、岩手20名山

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Mt. Eboshi-dake(Nyuutou-zan)

 

烏帽子岳(乳頭山)に興味を持った方は、こちら。

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