みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

登山㉜_早池峰山

晩秋のある朝、遠野地方に雲がかかっていない・かからないことを確認し、あの山にチャレンジすることを決意する。そう、六角牛山(登山⑥)、石上山(同⑳)に続き遠野三山の最後を飾る名峰・早池峰山(はやちねさん)だ。2,000メートル近い標高を有するため、見れば頂上は雲がかっているのがこの山の常。

 

ショートカットのため、県道25号紫波江繋(しわ-えつなぎ)線から折壁峠経由で早池峰ダムへ抜け、更に早池峰神社から本日のターゲットである小田越登山口を目指して車をひた走る(この辺り、すらっと書いているがかなりの酷道なので覚悟のほどを)。流石は修験道の山、県道のあちらこちらで名もなき小さな滝が点在している。やっとのことで小田越登山口下にある駐車スペースに車を止め、冬山登山の装備を整える。「遂に憧れの早池峰山に登るんだ」と思うと、出走直前のナリタブライアン(←古い?)のようにアドレナリン放出が止まらない。

 

登山道入口からは樹林帯が続き、緩やかに登り始める。20分ほど歩き、視界が開けるとそこは早池峰登山の代名詞とも言える大小の岩がゴロゴロと転がる”ガレ場”(2・3番目の写真)。ガイドさんに予め言われていたものの、砂と違って足場が不安定なためなかなかに登りにくい。足を踏ん張りつつ、5合目(御金蔵)まで到達。と、ここで西から東へと猛烈な風が吹き付ける。見れば、周りの登山者たちもあまりの風速に身をかがめてその場に止まっている。

風が落ち着くのを暫く待って、再び山頂を目指して歩き始める。ふと横を見ると、心なしか道端の岩もサイズが大きくなってきたかのようだ。8合目あたりでひときわ大きな岩が見えてくると、皆様お待ちかねの鉄梯子・鉄鎖の登場(4番目の写真)。時折吹き付ける風にあおられ、「ぬぉおお、ひぃいいいー」と情けない声を上げながらも懸命にしがみつき、何とかこの場を切り抜ける。いやはや、事前に石上山で鉄梯子と鉄鎖を予習しておいて本当に良かったー。TT

這うようにして9合目(剣が峰分岐)まで辿り着くと、8合目までの悪天候がウソのような晴天が広がる(5番目の写真)。森林限界の世界を耐え抜くアオモリトドマツの林を抜け、最後のアプローチへ。最後の岩場を登りきると、晴れて早池峰山山頂(1,917m、最後の写真)に到着!!目の前には薬師岳(1,645m)がどどーんと鎮座し、北は岩手山から姫神山(微かに七時雨山も)、南は五葉山(1,351m)までを見渡すことができる文句なしの展望。ああ、ここまで登ってきて報われた。大パノラマを満喫した後、天候が急変する前に下山の途へ。

石上山でも経験したとおり、鉄梯子・鉄鎖は下りの方がより怖いという事実を再認識した帰り道でした。orz

 

■備考:日本百名山、花の百名山、東北百名山、岩手20名山

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Mt. Hayachine-san

 

早池峰山に興味を持った方は、こちら。

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