制度開始以来の日銀による指数連動型上場投資信託受益証券(ETF)及び不動産投資法人投資口(J-REIT)の買入れ並びにETFの貸付け推移は、以下の通り。
- 日銀によるETF買入れ状況について、2020年11月単月の買入回数・総額は21回・1,630億円(うち、設備・人材投資に係るものは19回・228億円)と日経平均株価が月間で3,456円49銭(15.04%)高と約30年ぶりの上昇幅を記録し回復基調となったことを受けて買入れ回数が減り、2020年で最も買入れ額が小さい月となった。これまでの累積買入れ額(簿価)は35兆2,036億円(うち、設備・人材投資に係るものは1兆3,644億円)となった。内訳等の詳細については、下の【①表及びグラフ】を参照。
- 11/26に日銀は2020年4~9月期決算を発表し、保有ETFの時価から簿価を差し引いた評価益(含み益)は9月末時点で5兆8,469億円に回復。
- 同様に、日銀によるJ-REIT買入れ状況について、2020年11月単月の買入回数・総額は8回・96億円、これまでの累積買入れ額(簿価)は6,703億円となった。
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<①表・グラフ:日本銀行によるETF/J-REITの買入れ推移>
出典)日銀ウェブサイトに掲載されたデータ並びに日興アセットマネジメントの販売用資料などを参考に、筆者にて作成・一部加工
2.ETFの貸付け
- 日銀によるETF貸付け状況について、2020年11月単月の貸付日数・総額は12日・749億円と引き続き高水準を維持し、これまでの累積貸付け額は3,444億円(59日)となった。内訳等の詳細については、下の【②グラフ】を参照。
- また、11月末時点のETF貸付残高は前月比56億円減の1,802億円となったものの、高水準を維持。本制度が先物と並んでヘッジ手段の一つとしてヘッジファンド等の海外機関投資家に定着するか、今後も引き続きウォッチしていきたい。(12/3追記)
出典)日銀ウェブサイトに掲載されたデータを参考に、筆者にて作成
参照)日本銀行ウェブサイト