年の瀬が迫り、都心の公園の木々も最後の紅葉を競い合っている。朝夕の寒暖差が大きいせいか、色濃くなった葉もまたいい。
葉がすっかり散ってしまった桜の木を見れば、枝先には固い外皮で覆われた蕾の姿。「来るべき春に向けてこんな早くから仕込んでいるんだなぁ」とまだ見ぬ花に思いをはせる。長くて厳しい冬を経験したからこそ、綺麗な桜花を咲かすことができる。コロナ禍で気分が塞ぎがちになるけれど、ワクチン開発といった明るい話題も徐々に増えつつある。できるならば、来春は今年できなかった分も上乗せしてお花見を楽しみたいものだ。