制度開始以来の日銀による指数連動型上場投資信託受益証券(ETF)及び不動産投資法人投資口(J-REIT)の買入れ並びにETFの貸付け推移は、以下の通り。
- 日銀によるETF買入れ状況について、2021年1月単月の買入回数・総額は23回・2,232億円(うち、設備・人材投資に係るものは19回・228億円)となり、これまでの累積買入れ額(簿価)は35兆6,635億円(うち、設備・人材投資に係るものは1兆4,136億円)となった。内訳等の詳細については、下の【①表及びグラフ】を参照。
- 同様に、日銀によるJ-REIT買入れ状況について、2021年1月単月の買入回数・総額は3回・27億円、これまでの累積買入れ額(簿価)は6,754億円となった。
- 日銀は今月に入ってETF・J-REITの買入額を701億円→501億円・12億円→9億円に各々減額しており、本年3月の金融政策決定会合で何らかの変更があるものと推測される。
- 1月27日の参議院予算委員会で、黒田日銀総裁はこれまでのETF購入手数料が累計で2,000億円(※新型コロナウイルスの影響で保有残高が急増した昨年1年だけで500億円に達した見込み。ニッセイ基礎研究所の推計)に達した一方、受け取ったETF分配金は同2兆4,000億円、ETFの含み益も同12~13兆円に上ると説明。
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<①表・グラフ:日本銀行によるETF/J-REITの買入れ推移>
2.ETFの貸付け
- 日銀によるETF貸付け状況について、2021年1月単月の貸付日数・総額は11日・964億円と過去2番目の規模となり、これまでの累積貸付け額は4,812億円(83日)となった。内訳等の詳細については、下の【②グラフ】を参照。
- また、1月末時点のETF貸付残高は前月比1,052億円増の2,654億円と過去最高値を更新。
出典)日銀ウェブサイトに掲載されたデータを参考に、筆者にて作成
参照)日本銀行ウェブサイト