毎朝2時になると、玄関の郵便受けから「カタタン」と小さな音がする。新聞配達員の人が朝刊を入れてくれた証だ。半分寝ぼけまなこなので起きるまではいかないものの、その音を聞いてからまた夢の世界へ。
朝、ポットでお湯を沸かし、紅茶を淹れる(注:私はイングリッシュ・ブレックファースト派だ)。野菜をちぎり、ベーコン・ゆで卵を切り、オリーブオイルを回し、軽く塩コショウしたサラダを作る。リンゴ又はバナナを切り、プレーンヨーグルトをかけ、上からはちみつを回しかける。最後にトースト1枚をオーブントースターにセットし、準備完了。
「いただきます」
朝ご飯を食べながら、一人黙々と新聞を読む。私は一日の中でこの時間がとても好きだ。目覚めた真っ新な頭で文字を追うと、すんなりと入ってくる。テレビニュースは見ない、視覚と聴覚を酷使しすぎるからだ。それに、コメンテーターの高いテンションに朝からついていけない。その点、新聞はただそこにあるだけだ。それがいい。
紅茶を飲み終え、新聞を綴じる。新たな一日が始まる。