みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

独りよがり

数年ほど前からコードレスイヤホンをする人が増えてきた。私が学生時代のころ、MDウォークマンを鞄に入れようものなら、取り出す際にコードがスパゲッティ状態になってほどくのに苦労した。今や無線で音(しかもそれなりの品質)を飛ばせるのだから、技術の進歩というものは凄い。

 

このコードレスイヤホンで最近気になることがある。音楽を聴くものと思っていたのだが、マイク機能を使って通話をする人が増えているのである。確かに電話本体を耳につけるよりは楽だし、衛生的だし、分からなくもない。ただ、はたから見るとその姿は不気味である。初めて街中でその光景を目にしたときは、「この人は誰もいない空間に向かって何を話しているのだろう」と二度見してしまった。

 

今日も昼下がりに公園を散歩していて、遭遇してしまった。お昼を過ぎたところだったのでそれなりに周りに人もいたのだが、彼は大声で怒鳴っていた。おそらくは別れ話のもつれだろう、「てめぇー、●×▲!(とても汚い罵り言葉)」「なんでお前の気持ちを分かんなきゃいけねーんだよ、この■◇!(同上)」などと喚いている。周りの人たちも、5メートルぐらい引いて彼を見る中、歩きながら延々とブチ切れる。もはや、不気味を通り越して怖い。片方の通話(しかも一部分)しか聞こえないので何とも言えないが、彼に別れを告げた女性は賢明だろう。

お金すら出せばコードレスイヤホンはユーザーに便利さを与えてくれるが、モラルまでは教えてくれない。