みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

狂気は伝播する

ある日突然、近所で「危ないから近づかないほうがいい」と噂される隣家からいきなり人が押し入ってきて、家財道具をぐちゃぐちゃに壊し始め、挙句の果てには家人に手を挙げたため、侵入者が手に持っていたナイフを叩き落としたら「暴行罪だ!警察に訴えるぞ!!」と叫ばれるといった場面を想像してほしい。

もう、一見するだけで筋の悪いシチュエーションコメディか?と思えるぐらいなのだが、隣家をロシア、侵入者をプーチン露大統領(=ロシア軍)、家人をウクライナと読み替えていただけるとよくわかると思う。筆者も居直り強盗の話は聞いたことがあるが、それを優に飛び越えてこちらの価値観がおかしいのかと思ってしまうくらいの異常さだ。

「まともじゃない人間の相手をまともにすることはない。」とは戦国武将・伊達政宗の言だが、ロシア軍の補給路として使われていたクリミア大橋を破壊されたプーチン露大統領が「ウクライナ情報機関のテロ行為だ」と猛烈に非難することには、違和感を通り越して、もはや(耄碌した者に対する)哀れさを感じる。

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恐ろしいのは、ロシア国内ではこの事件をめぐって、ウクライナに対する報復を行うべしとの意見が出ていることである。本件に関してはロシアは加害者であり、ウクライナが被害者であることは疑いようのない事実である。ロシアはもうプーチンという一人の老人の狂気・妄想の中に閉じ込められたまったく異次元な存在になってしまった。

「ヤギどもは一匹が跳ぶと皆跳ぶ(=一人の狂気が多くの人を狂気にする)」by ラテン語のことわざ