昨日14日、ETF専門リサーチ・コンサル会社の英ETFGIより2020年11月のグローバルにおけるETF・ETP市場の概況が発表された。新型コロナウイルスのワクチン開発の期待からグローバルでリスク・オンへの流れが生まれ株価が急伸したことを受け、ETF・ETP市場は記録ラッシュとなった。
- 2020年11月末時点のグローバルにおけるETF・ETPのAUM(Asset Under Management;純資産総額)は、グローバルにおける株式市場の急騰で前月比11.4%増の約7.62兆ドル(約800兆円、過去最高)。11月中の純資産流入額は131.99十億米ドルと過去最高となり、本年1月から11月までの累計純資産流入額は670.57十億ドルとこちらも過去最高を更新(通年でのこれまでの最高が2017年の654十億ドル)した。この結果、18か月連続でETF・ETP市場は資金流入超となった。内訳等の詳細については、【下グラフ】を参照。
- 株価上昇により日銀によるETF買入れも少なかったことから、当月資金流入額上位20本のETFの中に、本邦ETFはなし(米17本、中国・豪州・スイスが各1本)。
- 2020年11月末時点のグローバルにおけるETF・ETPの上場本数は8,536本(他市場への重複上場等を含めると16,983本)、ETF・ETPの設定・運用を行うアセットマネジメント会社は501社(前月比+5)、60か国(前月比̟+1)・74取引所(前月比+1)に上場している。
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<グラフ:グローバルETF・ETP市場の概況(2020年11月)>
出典)ETFGIウェブサイトに掲載されたデータをもとに、筆者にて作成・一部加工。なお、ETP(Exchange Traded Product)はETF(Exchange Traded Fund;上場投資信託)に、ETN(Exchange Traded Note)やETC(Exchange Traded Commodity)、ETV(Exchange Traded Vehicle)等の亜流を加えた総称。ETFよりも概念が広い。
参照)ETFGIウェブサイト