みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

登山⑳_石上山

以前、六角牛山(登山⑥、ろっこうしさん)に登って以来、「遠野三山」を制覇してみたいと長いこと思っていた。天気予報で遠野地方が晴れそうなときを見計らい、国道396号線をひた走る。目標の綾織(あやおり)郵便局から折れ、山裾の林道へと入り、石上山登山口へ。

 

5台ほどが停めれる駐車場で装備を整え、登山届を出して、いざ参らん。事前にガイドさんから「この山は気を引き締めていきましょう」と言われるものの、正直登山口から見る限り、のっぺりとしててそんなに厳しそうな山とは思えないんだよなー。アプローチはいつもの如く杉林が続くものの、森林組合の手が行き届いて枝打ちもしてあり、整然と立ち並ぶその美しさは別格(2番目の写真)。これだけでも一見の価値がある。

杉林を抜け、カラマツ、そしてブナ林に入って、水場を抜けた先に「馬止め」という場所へ。一息ついて、再び登り始める。やはり、馬止めと言うだけあってここから先は徒歩でも難儀する急坂が続く。見上げれば黄色に色づいた木々が頭の上を覆っていたが、こっちは登るだけで精いっぱい。先日の兜明神岳(登山⑲)で初体験した鉄鎖を越えると、中之堂という小さなお堂のある場所に出る。

 

「さぁー、ここからが気合の入れどころだよ」とガイドさんに言われ、なんのことかと首をかしげていると、待っていたのはながーい鉄梯子(5番目の写真)。角度はほぼ直角で、後ろは断崖絶壁。「えっ、嘘でしょ。こんなん絶対無理!!」、半べそになりつつもガイドさんの応援もあって、まるでロボットのように手を動かし、一段一段登る。梯子の中央がビスなどで止められていないので自重でたわみ、怖さも倍増(+落ち葉や土に埋まってしまいうまく掴めない段もあって、これまた怖い)。上に着くなり、這いつくばって安全地帯へ退避。しかもこの鉄梯子、これだけじゃなくて大小3つもある。鉄鎖も同様で、もう怖さで手の握力がなくなるほど。これらの障害を乗り越えた先にあったのは、山頂(1,037m)の絶景でした。兜明神岳で経験していたので、下りるときはそれはそれは肝を冷やしました。

馬止めの手前の分岐で「幻の滝:不動岩」の方へと足を向ける。見えてきたのは、雨の多いときにしか目にすることのできない不動岩(最後の写真)を下る流れ。ちょろちょろと強くはないものの、岩肌を滴り落ちる姿は圧巻。写真ではこの良さを伝えきれないので、是非実物を見て欲しい(←ここまでは鉄梯子や鉄鎖なしで行けるので、ご安心をw)。帰り際、「のっぺりしてて厳しそうに見えないなんて言ってごめんなさい、超絶怖い修験道の山でした」と心の底から謝っている私の姿がありましたとさ。

 

■備考:遠野三山、岩手20名山

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Mt. Ishigami-yama

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