恥ずかしながら、いい歳をしてまで牛乳を飲むことができずにいた。
というのも、小さいときに見たテレビ番組か何かの折に、牛乳はもともと血液からできていますという説明を聞いてしまったからだ。血が何よりも苦手だった自分には衝撃的な事実であり、その日からというもの全く牛乳に手を付けない日々を過ごしてきた。ただ、牛乳の派生物であるヨーグルトやチーズ、コーヒー牛乳は好きなので、勇気が出れば牛乳そのものを飲んでみたいとは長年思っていた。
先日、銭湯に行ったときにいつも湯上りに飲むコーヒー牛乳やフルーツ牛乳が全部売り切れていて、棚に残っていたのは牛乳のみ。これは我に神が与えたもうた試練(又はチャンス)かと1分ほど逡巡し、やおら牛乳を手に取る。会計を済ませ、瓶のふたを開けてクンクンとにおいを嗅ぐ(←特に意味はないが、初めての食べ物はついこうしてしまう)。勇気を出して、一口。ゴクリ。ん、意外にいけるのか??二口、三口と飲み進めていき、気づいたら一本空いていた。30歳を過ぎて、牛乳を飲むことができた喜びにしばし浸るおじさんがそこにはいたw
それ以来、我が家の冷蔵庫には牛乳がストックされている。