みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

晩節を汚す

ここ数か月、新聞やインターネット記事を見ていてふと思ったことだが、「やたらと人生の終着点に至って道を転げ落ちる人が目に付くな…」ということだ。

 

複数のセクハラ疑惑によって辞任せざるを得なくなった米国NY州のK知事、文書改ざん事件で追及をのらりくらりとかわし続けた財務省元理●局長・元国●庁長官のS氏、自らが運転する自動車で母子2人をはねて死亡させたのに「悪いのはT社(某国内最大手の完成車メーカー。なお、同社は明確に事故車におかしな点はなかったと言っている)」と言い張り、反省の弁もない元建●省技官のI氏。彼らに共通するのは、華々しい経歴だ。K知事は新型コロナの最前線に立ち、トランプ大統領を前にしても屈しないあるべきリーダー像を示していた。S氏・I氏はともに日本の官僚機構でほぼトップまで上り詰めた。これを華々しいと言わず、何と形容できようか。

 

ここで、彼らに共通していたと思われる点がもう一つある。それは、この歳になるまで大きな失敗(挫折)を経験してこなかった若しくは意図的に回避してきたこと。後世まで偉大と評される人は、人生の半ば(多くは若いころ)までに何かしら大きな失敗を経験している。

勿論、誰しも好き好んで失敗や挫折などしたくもないし、そんなマゾ気質を持てと言っているわけではない。ただ、失敗や挫折を早いうちにしていた方が、もっと大きな失敗や挫折をしないよう前もって学習できるということだ。

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©いらすとや

 

前述の3氏については、異常なコト(これまで彼らが経験のしたことのない大きな失敗・挫折)に対して免疫力がなかったがゆえ、半ばアナフィラキシー的に自分の心を守るために自分が一番都合の良い状況に固執してしまった。自己防衛の一種であるから仕方がないこととはいえ、衆人が見ている前では決して気持ちの良いものではない。更にやっかいなのは本人にその自覚がなく、それが本当に正しい・悪くないと思っていることであろう。

 

人の振り見て我が振り直せ。

終わり良ければ総て良し。

祖母から口を酸っぱくして言われた諺を嚙み締める。

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↓なぜか、該当記事が削除されていました。。。

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