たった10日前のオリンピック開催時のうだるような熱さがまるで嘘か幻かの如く、ここみちのくの地でも朝から雨が降り続いている。日中の気温がほぼ半分になってしまったのだから、梅雨入り前に戻ったかのようだ。私なんぞは元来寒がりなので、押入れから長袖シャツを引きずり出した。
雨は恵みをもたらすものでもあり、今回の大雨のように災害をもたらすものでもある。中国では降雨を人工的に操作する技術(実際に2008年の北京オリンピックの際に用いられたとされる)を保有しているようだが、かの国でも今年は大洪水が相次いでいることからまだ道半ばということだろう。
※ ちなみに、こうした技術を軍事に悪用しないよう「環境改変技術の軍事的使用その他の敵対的使用の禁止に関する条約」が存在する。
この雨と対になっているのは傘で、21世紀でも基本的な構造は中世から変わっていない。傘を差すたびに、誰か自分の頭上半径数十センチの重力をコントロールできる機械とか作ってくれないかななどと思ってしまう。もしかしたら、数年後にはAI(人工知能)が搭載された小型の自律制御型ドローンが人々の頭上を飛び回り雨を防いでいるかもしれないが、それはそれで面白い。
雨と傘は確かに不自由かもしれないが、快適さとは何か・人間はすべてをコントロールできないことを再認識させてくれる。1年で数十日(しかない)の雨の日が私たちに教えてくれることは多い。
"RAIN"
"Umbrella"
song by SEKAI NO OWARI