みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

登山⑥‗六角牛山

六角牛山と書いて、「ろっこうしさん」と読む。本当にみちのくは難読地名が多い。

名前が格好いいなーという緩い理由から今回のターゲットに。

 

曇り空の下、車は「遠野物語」で有名な遠野市を抜け、郊外にある登山口を目指す。目印である麓の六角牛神社に着くと「六角牛山登山口入口」とあり、登山口はここから3km先との案内が。いやいや、令和の時代に舗装されていない砂利道ですか・・・(1番目の写真)。六角牛神社で今日の登山の無事を祈願し、登山届をポストに投函し、「うなれ、俺のスバル(←レンタカーw)!!」とばかりに砂利道を15分ほど疾駆。いや、いざって時に4WDがある安心感ってすごいですわ。

 

登山口で装備を整え、いざ出発。辺り一面を白いガスが覆いつくし、自分(私とガイドさん)たちのほかは人の気配はまるでしない。東根山(登山⑤)と違い、まだ2合目だというのにブナ林が広がり植生も少し異なっているように思えた。

緩やかな坂を登り、5合目まで来たところで、一気に登山道の雰囲気が変わる。そう、いきなりの急斜面と幾重にも立ちはだかる岩場たち(3番目の写真)。雰囲気的に「もののけ姫©」のシシ神様が出てきそう。。。なんとこれ、8合目付近まで延々と続くのだ。いわゆる直登(つづら折りではなく、直線的に登っていく登り方)。前日の雨で足元がぬかるむ中、ガイドさんと二人でヒイヒイ言いながら、私は「マジしんどい、もう二度とこんな山登らねー」と悪態をつきながらひたすら登る。正直言うと、これまでの短い登山経験で一番辛いコースだった。

 

45分ほど悪戦苦闘して岩場を抜け、野生のブルーベリーがたわわに植わる9合目を歩いてゆくと突如として視界がひらけた。そう、目の前は見渡す限りの雲海(4、5番目の写真)!同行したガイドさん曰く、「これほどの雲海は標高3,000メートル級の北アルプスでもなかなか見れないパノラマ」だとのこと。確かに、生涯忘れ得ぬ圧倒的なパノラマだった。登り道の辛さを忘れて、山頂(1,294.3m)で小一時間ほど壮大な景色を満喫。帰りには「機会があればまた登りたい」と思うまでになり、六角牛山は厳しい試練を与えるがそれを克服した者には相応の褒美を与える究極の”ツンデレ”山だった。

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Mt. Rokkoushi-san

外から見るフォルムや高さだけが山のよさじゃない、と教えてくれた六角牛山。それは、ひょっとしたら現代に生きる私たちが見失いがちなこと(でも大切なこと)かもしれない。

 

■備考:岩手二十名山、遠野三山 

↓六角牛山に興味を持った方は、こちら。

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