みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

登山⑭‗縦走‗平庭岳・遠別岳

「(岩手)県北の山を攻めたい」。そんな思いに駆られ、まずは比較的簡単そうな平庭岳を目指すことに。国道4号線を経由し、県道281号線を遡る。大坊峠(だいぼうとうげ、646m)を越えると目の前には牧草地帯が広がり、本州にいながらまるで北海道にいるような気分。葛巻町は、私・水曜日のクマがお気に入りの場所♪

 

平庭峠近くにある駐車場(トイレ有)に車を止め、装備を整えて出発。入り口では日本一とも称される白樺林が迎えてくれ、気分は高まる。富士見平(1番目の写真)と呼ばれる草地が登山口となっており登山届を入れて、いざ参らん。登山道はこれでもかと白樺があり、目でも楽しませてくれる。そもそも峠からスタートしているので、これといった難所もなく山頂(1,059.8m)へ。うーん、何か物足りないなぁと登山ルートを見ると、隣の遠別岳・安家森に縦走できることが分かったので丁度いいやと足を向ける。これが私も思いもかけぬ過酷な旅となることも知らずに。。。

 

遠別岳・安家森へと向かうジョウロイ平分岐まではスムーズな道のりで、秋の訪れを感じさせる微かな紅葉(4番目の写真)もあり、ルンルンで進んでいた。が、本当の恐ろしさはここからだった。暫く進むと下草刈りが全くなされておらず、登山道をロストする場面に何度も遭遇(5番目の写真)。しかも、笹藪が深くツキノワグマの糞があちこちに落ちているなど正に超デンジャーゾーン。半べそをかきながらクマよけの笛・鈴、おもちゃの鉄砲(火薬の発砲音で熊を追い払う用)を駆使して前進。しかも、この遠別岳、黒森山(登山⑪)みたく偽ピークが何回もあり心が折れそうになること何度か。

やっと遠別岳頂上(1,235m)にたどり着いたときには、すでに満身創痍。最後の安家森に向かって山を降りかけたところで猛烈なスコールに。すぐにレインウェアを装着したものの、視界を遮るほどの雨でこれ以上の前進は危険と判断し、引き返すことに。帰途は更に悲惨で、登山道はぐちゃぐちゃ、靴の中まで全身びしょぬれ。そのため、晩夏だというのにあっという間に体温を奪われ、ガタガタと震えが止まらない。マジでやばいと必死で足を動かし、何とかジョウロイ平分岐までたどり着くと安心感から崩れ落ちそうになる。orz いや、やっぱりどんな山であろうと簡単そうと侮ってはいけません。よく身に沁みました。

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Mt. Hiraniwa-dake and Mt. Tohbetsu-dake

帰りの麓の平庭山荘で天然温泉に浸かりながら、「装備をきちんとするのは勿論、ちゃんと予習(登山ルートがきちんと管理されているか否か)してから登ろう」思い直した私でした。反省。

 

■備考:N/A

 

↓平庭岳・遠別岳に興味を持った方は、こちら。

岩手県葛巻町役場パンフレット

https://www.town.kuzumaki.iwate.jp/docs/2015112500186/files/hiraniwa-toobetu-guido.pdf