みちのくの田舎道をドライブしていると、地図には載っているが実は通行止めや路面状況がいただけない道に出会うこともしばしば。国道はそれほどではないが、注意すべきは県道以下だ。「あっ、ここ行けるじゃん」と思って行ってみると、とんでもないところだったりする。
この前も一人ドライブしていて、新しい道を開拓すべくとある県道へ。最初こそ片側1車線だったのが、車線減少の標識ととも対面通行に。もちろん、山道なので転回できる場所もなく前進あるのみ。もう嫌だ、この展開。半べそをかきながら運転していると、山の中の集落へと出る。「すごいなぁ、今でもこれなのに冬の間とか一体どうして暮らしているんだろう」。と、向かい側のク●ネコさん・郵便局の車とすれ違う。慣れた車さばきで、あっという間に消えてしまった。いつも、どこでも変わらぬサービスを続けてくれる現場の人たちが田舎の暮らしを支えている。
更に進むと標高も上がり、徐々に木々が色づき始める。杉、ブナ、ダケカンバ、白樺などなど、正に色の共演だ。紅葉の赤、朴葉の茶色もいいけれど、クヌギの黄色も捨てがたい。きっと今、日本中の道がこのように1年で最も短いながらも美しい装いへと変わっているのだろう。
冬は、すぐそこまで来ている。
