みちのく金融マンのつぶやきブログ(旧「メタセコイアの宿り木で」)

みちのくを拠点に生活している金融業界歴十数年のサラリーマンです。心と身体を休めつつ、はんなりとした日々を送っています。

ハイキング㉒‗県北名勝巡り(天台寺、九戸城、馬仙峡)

山もそろそろ本格的な冬入りだし、これを機にのんびり県北の名勝地でも巡ろうかなぁーと思い立つ。ふと思い返せば、登山に夢中になる余り近くにある名勝地を素通りしていた。

 

東北自動車道を北にひた走り、安代(あしろ)ジャンクション経由で八戸自動車道へ。車窓向かって左手には稲庭岳(1,078m)の雄姿が見え、思わず足がうずき出すのを抑える。浄法寺インターチェンジで高速を下りると、10分ほどで本日最初の目的地である天台寺に着く。

天台寺は北東北の古刹で、作家・瀬戸内寂聴氏が一時住職を務めたことでも有名である。駐車場に車を停めて拝観に向かうが、これがなかなかの急坂(1番目の写真)。年配の方も多く参拝しており、地元であつい崇拝を受けているのが窺えた。近年保存修理を終えた本堂も見事で、文化財を専攻していた自分としては年甲斐もなく興奮して、再利用された土台などそこかしこに垣間見える宮大工の技に見入ってしまった。以前は樹齢100年を超える杉が1,000本以上も存在していたとされる境内を回っていると、ひときわ大きい姥杉(=仙人山にあるものと同名だが、全くの別物)の復元跡に。屋久島に行った時にも思ったが、人間の業(カルマ)の深さを感じた。

 

さて、天台寺を出ると二戸市内へと向かう。次の目的地は、豊臣秀吉に最後まで反抗した九戸(くのへ)城だ。街中の駐車場に車を停め、地元の商店街で小腹を満たす(某お寿司屋さんのランチセットは安くてボリューム満点でとても美味しかった。ご馳走様♪)。史跡・九戸城跡(3番目の写真)に立ってみるが、思っていたのより小ぶりな城というのが率直な感想。この北東北の小城を落とすために、秀吉が大軍を送るほど血眼になったのとは到底考えられない。現代に残る土塁を見て、みちのくの武士の気概を見た気がしました。

※ 九戸城のことをもっと知りたいと思う方は、作家・安倍龍太郎氏の「冬を待つ城」をお勧めします(まぁ、なぜ・どれだけ東北の人が中央政府が嫌いなのかがよくわかると思います)。

 

最後に訪れたのは、景勝地として有名な馬仙峡(ばせんきょう)。なのに、国道4号線で二戸に入ると案内が突如なくなってしまう。。。orz さんざん迷った挙句に見つけたのが、直木賞作家・渡辺喜恵子さんの句碑。ここが実質的に「県立自然公園折爪馬仙峡」(5番目の写真)となっている。ただ、ここからは有名な男神岩と女神岩の姿を見ることはできないので、別途山際にある男神岩・女神岩展望台へ(頂上の駐車場は3~5台ほどしかない)。名勝・鳥越山を正面にみる展望台からの眺めは言うまでもなく見事で、岩手の自然の雄大さを感じることができた。

 

■備考:続日本100名城(九戸城)

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Places of scenic beauty @ Iwate Prefecture

 

↓九戸城、馬仙峡に興味を持った方は、こちら。

kuji-tourism.jp